飲食店を資金ゼロで開業する方法
「借金は怖い」「でもお金は必要」これは開業前の私もずっと抱えていた葛藤です。
実は、資金ゼロスタートの人でも使える資金調達のルートはいくつもあります。
ここでは、私や知人が実際に使った3つの方法を紹介します。
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1. 日本政策金融公庫の創業融資
取得方法:
・事業計画書を作成(売上予測・仕入原価・運転資金の計算)
・過去3か月分の生活費を証明(家計簿や通帳)
・面談で「返済できる根拠」を説明
例
希望額:200万円
金利:2.3%
返済期間:5年
月返済額:200万円 × (2.3% ÷ 12) ÷ [1 - (1 + 2.3% ÷ 12)^-60] ≈ 35,400円
これなら月の売上が50万円以上あれば十分返せます。
ただし、面談では「なぜ資金ゼロなのか」を必ず聞かれます。感情論だけでは落ちるので、数字と行動計画を準備しましょう。
主なメリット
・まとまった額を一度に確保できる
・使途の自由度が高い
・返済期間が長めに設定可能
主なデメリット
・審査に時間がかかる(1〜2か月)
・返済義務がある
・計画書作成のハードルが高い

2. 自治体の創業支援補助金
たとえば東京都中小企業振興公社の創業助成事業では、最大300万円(補助率2/3)が受け取れます。条件は「開業から5年未満」「事業計画の審査通過」。
知人の例では、間借りカフェ開業費60万円のうち、40万円が補助されました。
私も福岡市の「チャレンジショップ制度」を利用し、店舗家賃の半額を半年間補助してもらった経験があります。
こうした制度は年度ごとに予算枠があるため、募集開始日に申請するのが鉄則です。
主なメリット
・返済不要
・条件によっては家賃や設備費の半分以上をカバー
・信用力アップに繋がる
主なデメリット
・申請期間が短く競争率が高い
・後払いが多く、先に立替が必要
・用途が限定される場合あり

3.クラウドファンディング+先行販売
以前、私友人が板橋で開業した際はクラファンで35万円を調達しました。
方法は以下の通りです。
・SNSで厨房工事の様子や試作メニューを毎日投稿
・「応援チケット(3,000円で3,500円分飲食)」を販売
・開業日までに支援者80人を獲得
クラファンは「見知らぬ人からお金をもらう」というより、「未来の常連さんを作る」活動です。資金ゼロの最大の弱点は信用のなさ。だからこそ、開業前から人に応援される理由を見せることが大切です。
主なメリット
・返済不要
・開業前から顧客を獲得できる
・宣伝効果が高い
主なデメリット
・目標額未達の場合は資金ゼロの可能性あり(All-or-Nothing型)
・プロジェクトページ作成や広報に手間がかかる

お金がなくても飲食店は始められます。融資で資金を確保し、補助金で負担を減らし、クラウドファンディングでお客さんを先に作る。この3つを組み合わせれば現実的です。大事なのは、数字と計画、そして応援される理由。資金ゼロでも、動き出せば道は開けます。